第14話「師匠譲り」
本当にどうしろと。
目の前にある白紙を見ながら俺は悩み続ける。
何度見てもそれはただの白い紙。読める、読める、と思い込んで読んでみても白い紙。……はぁ。
「どうだ」
横から『二つの仮面を持つ男』こと、ケイルが聞いてきた。
もちろん丸めた本を標準装備しながら。
大分真ん中が凹んできてるが。
「どうだも何も、どうしたらいいのかさっぱり」
「さっき本読ませただろ? その中に方法も書いてたはずだけどなあ?」
「んなもん、眠くてとっくに頭から抜けてまーす」
ペシペシと軽く自分の頭を叩きながら返したら、その手の上から丸めた本で叩いてきた。
痛くはない。そしてなんかべこっていう間抜けな音が響いた。さっきからずっとこういう状態が続いている。
あの『教育係』っていう人が少し前に「用事ができました」って出て行ってから。
止めてくれる人がいないからさっきからべこべこうるせーし、だるいし、眠いしで。
はっきり言ってやる気なんか失せてるっつー状況です。はい、報告以上。
……誰に報告すんだよ。───とりあえず、きりがないからそんな脳内漫才は置いといて進みましょう。
「少しは覚えろよ」
「んな殺生な。あのな? 大体、勉強大っ嫌い人間の俺にこういうことをさせることからして間違ってる」
机から身を起こして、腕を組んで片手で指差しながら俺は言った。
「堪え難い精神的苦痛を味わってるうえに、ある意味拷問だぞ? そうだ、これは拷問だ。悪いことなんか何もしてないのにこんなこと(勉強)させられるなんて、ああ、なんてかわいそうなんだ、俺!」
両手を組んでわざとらしく言ったら、ケイルはやけに冷たい目でこっちを睨み付けた。
しまった、目が語ってる。「なんでそんなこ難かしい言葉は覚えてんだよ」って。
ちょっとやりすぎたか?そう思ってたら近くにあった紙を何枚かとってくるりと後ろを向いた。
ガサガサ音を立てながら何かやってるが、首を伸ばしてみても後ろ向きなので確認できない。
どうでもいいか。
机に頭を乗せて手をブラーンと垂れ下げて休む。
ついでにそのまま目を閉じた。かと、思ったら。
いきなりバシーン! とものすごい音がして、そして俺は頭にものすごい衝撃を受けて跳ね起きた。
「痛ってぇー! 何だよ一体!」
頭を抑えながら後ろを振り返ると、そこにはさっきの紙で作ったと思われるものを持ったケイルが、腰に片手を当てて、ふんぞり返ってこっちを見ていた。
作ったもの。今、作った本人の肩を叩いているのは、巨大ハリセンだ。
その作った本人は意地の悪い笑みを浮かべて、皮肉のたっぷりこもった台詞を
「はっ。目が覚めたか?」
鼻で笑いながら言いやがった。
それに反論しようとしたが、その前に痛みの方が勝った。
「痛ってー、マジ痛てー……」
だぁー。と、自分でもよく分からない声を上げながら、机の上に突っ伏す。
あー、なんか叩かれたところが脈打ってるのがよく分かる。
大分落ち着いてきてから、叩いてきた奴をちらっと横目で見た。わぁ。良い笑顔だよ。
なんかオーラが出てる気がするよ。目を離して、叩かれたところに手を当てて状態を確認する。
こぶは出来てないけど、押すと痛い。
「いだだ……」
そう言いながら俺はやっと机から顔を上げた。
後ろを振り返るとそこには、これ以上無い、醜悪な笑みがあった(気がした)。これは子どもに見せたら泣くよ。
笑顔自体は怖くないかもしんないけど、オーラが怖い。オーラに一瞬怯みそうになったけど、それでも俺は言った。
「いーたーいーなー! 手加減くらいしろよ!」
「手加減? 手え抜く気なんかさらさらねえな。何せ長からの命に従わなければいけませんからね、尊敬する長に」
話し方は丁寧。だけど後半はどこか皮肉げだ。
その前にハリセンの作り方なんかどこで覚えたんだよ。
「あのなー。一回にこんだけの量覚えろっつー方が無理!」
俺が横を指差す。
そこには色んな厚さの山積みになった本がある。
そしたらそれをチラリと見てボソッと一言。
「俺は覚えさせられたぞ」
「誰に」
「じじい」
じじいってなぁ。
じじいって言う相手と言えば、天界の長だ。
アンタさっき「長からの命に従わなければいけませんからね、尊敬する長に」 つってた癖に。嘘くせー。
半目で睨むと、向こうは目を細めて言う。
「お前、まだ楽な方だぞ」
「どこがだ」
「俺だってお前みたく叩かれてたんだぞ、じじいに」
「あっそ」
「少しは同情しろよ。いいか? 俺の時はだなぁ、叩かれるレベルが設定されてたんだ」
「レ……」
「レベル1、レベル2、レベル3。間違う度にどんどん上がるんだよ」
右手にハリセンを持って、空いている左手で下から上に段々と手を動かす。
それを俺は目で追いながら見ていくけれど、とうとう目だけ動かすのにも限度がきて首も動かした。
「最終的には500超えてた気がするな」
「どんだけ叩かれてんだよ」
「俺はな、お前の倍以上のもん覚えさせられたんだぞ。それだけで済んだのが奇跡なくらいだ」
「アホ言え」
「馬鹿のお前に言われたくねえな。とにかくだ。俺の方が二倍も三倍も四倍も苦労したんだよ」
ケイルは、はぁーあ。と溜め息をつきながら腕を組んで天井を見あげた。
その間もハリセンは放さない。
マジでハリセンの作り方なんかどうやって覚えたんだよ。
まあ、その辺は気にしてはいけないのかもしれない。
「で? 苦労したケイルさん。俺にも同じことしてるわけですか」
「そうだな」
「結構痛って―んだけど。分かっててやってる?」
「そうだな」
「あっそう。それでも容赦なく叩くわけですか」
「そうだな」
「八つ当たりだろ」
「そうだな」
「否定しねーのかよ!」
何だよ、この会話。
思わず裏手ツッコミパンチ入れそうになったけど、何とか抑えた。何とか。
ツッコミいれそうになった左手を右手で掴んで押さえながら。
はい、かなり無理してます。
「少しは俺の苦労を味わってみろ」
「アンタ最悪だ」
思わず速攻でツッコんだ。マジで八つ当たりしてるよ、この人。
『性根が曲がってる』とも言うんだろうか。とんでもない。
と、俺が思わず口元を歪めると、今度はものすごく機嫌が悪そうな顔でこう言った。
「さっきからいちいちうるせえな」
「アンタのせいだよ、アンタの」
たしかに仲間内でしょっちゅう「やかましい」って言われるし、うるさいのは否定できない。
けど、今騒いでる元々の原因はアンタだろ。
うるせえな。って、おい。
「そうか」
「『そうか』って」
「なら黙らせるか? これで」
「やめろ、痛ぇから!」
俺は二人漫才のボケ役じゃないんだぞ。叩かれて我慢できるほど慣れてねーっつの。
ハリセンを構えたのを見て、俺は首を左右に振った。
さっきのは大分堪えましたよ、はっきり言って。
紙で作ったにしてはあまりにも痛すぎた。何で出来てやがる、そのハリセン。
「なら真面目にやるんだな」
「えー、めんどくせー。だりぃ。ずっと本ばっか読んでるのはさすがに飽きる」
「そんなこと言ってもな。これしか勉強法がねえんだから、あきらめるんだな」
「あきらめろ」と言う言葉に、さっきよりもガクーンと意欲が下がった気がした。
だってなぁ。まあ、部活に入ってないからあまり身体動かしてないけど。
どっちかっつーと俺はなぁ?
「元から頭脳派じゃなくて肉体派ですから無理です」
「何の話だよ」
「そのまんま。つまり、勉強のべの字も頭に入らないってこと」
「入れろ。むしろ詰めろ」
あくまでも俺に勉強をさせるつもりらしい。
いや、学校の授業よりだったらまだマシだと思うよ、ここの勉強とやらは。
だけど言ってることにやってることに、この世界の法則やら決まりやら何やらごちゃごちゃで意味分かんなくなってきてんだよ。
「無理無理。頭の中もうびっちりで、詰める分のスペースすらない。そんなことしたら破裂するから」
本当に破裂しそうな勢いだ。
頭の中で、今まで聞いたことを俺なりに解釈したりまとめたりしてみた。
けど、もうこの時点でさっぱりだ。
神族=天使で、魔族=悪魔、四属性とか、四重の守護者、準守護天使、転生やら、その他もろもろ。えっと、思い込まないと文字読めないとか。なんだっけ? まだあるよな。
「あーもう、考えてるだけでムカついてきた!」
「全部声に出てるぞ」
あ。しまった、またかよ。
「なんだかんだ言う割にちっとは基本、覚えてるじゃねえか」
「そうなのか? 自分がどこまで分かってるのかも分からねえんだけど」
「一気に詰め込み過ぎで整理つかなくなってんだな」
「アンタがそうさせたんだろ」
その時、扉の開く音がして外からあの『教育係』と呼ばれてる人が戻ってきた。
ケイルは意外そうな顔をしている。
「もう済んだのか」
「はい、ちょっとお話を聞いてきただけですから。大使、それは何ですか?」
ケイルが未だに持っているハリセンを指差しながら彼女は聞いた。
そして気が付いたのか。あ。と声を上げてから「何でもねえ」と言って机の上にほおり投げる。
何でもない、じゃねーよ。俺叩かれたって。それはすーっと滑ってきて、俺の斜め前で止まった。
間近で見ると、きちんと厚紙っぽいので作られてるのが分かった。
どおりで痛いし、良い音がするわけで。だけどかなり痛かったんですが。
何か仕込んでんのかと思って、触ったり振ってみたりしたけど別に普通だった。
どこから仕入れてくるんだ、こんな知識。本当にどこで作り方覚えたんだ?
今までよく分からなかったケイルの性格やら思考やら行動やらが、こいつのおかげでますます分からなくなってきた。と、横で話してた二人が顔を見合わせたところで『教育係』の人が俺に話を振ってきた。
「聖君、そろそろ限界なんじゃないですか?」
「限界です」
速攻で答えました。マジ、限界ですけど……。
こんなところにいきなり連れてこられるやら、意味分かんねーこと説明されるやら。
強制勉強させられた挙げ句、本で叩かれ、ハリセンまで追加。
場合によっちゃ、いい加減キレるぞ。俺。もう半分キレてるか。
「それじゃ気分転換と言うことで、外に出ましょう」
そう言って扉を開けて『教育係』の人が外に出る。続けてケイルも。さっきまで勉強したくねーっつーと、あんだけ怒鳴ってたくせに。
『気分転換』はいいんかい。思わずそう思って、慌てて口を抑える。
あ、大丈夫。反応ないってことは声に出てないみたいだ。
ヤベー。この癖、直さねえと。
そんなことをぼんやり考えながら俺も続けて外に出た。
「んー。はぁ。うわー、なんか白すぎて目、痛い」
伸びをしてから目をおさえた。
白と黒が反転して視界が変わる。
奥の痛みが引いてから目を開くと、建物の輪郭が見えた。ふと横を見ると二人が話をしている。
よく聞きとなれなくて近づくと、こっちを向いていたケイルの方に気付かれた。
「なんだよ」
「別に」
「お前には関係ない話だから、どっか行ってろ」
ついでにジェスチャーで「しっしっ」と手を動かす。
おい。俺、犬じゃねーんだからな。
「なんだよさっきから。ムカつくなぁ」
「ごめんなさい。どうせつまらないお話ですし、聖君は散歩でも」
横にいた教育係の人が苦笑しながら促す。
まあ、そういうことなら、俺もその辺ブラブラしてるけどさ。
「はいはい。わかりましたよー」
適当に手を振って答える。
───こういう時は、意外と本人に関係ある話してるもんなんだよな。
そんなことを考えながら。
俺に知られたくないってことだろ。なら聞かないさ。真っ白な空間に向かって、俺は歩き出した。
「これが『つまらない話』か」
「大使こそ『関係のない話』なんて」
遠ざかっていく『聖』の背を見ながら呟いた。
「で。じじいは何つってたって?」
「地上からの『相互干渉』がかかり始めている、ということです」
「『相互干渉』だぁ? 『ライズ』のか? いや、それにしても」
「違います。『カーク』です」
『教育係』。
名前はなんていったっけな。『エルレト・ディエン』だっけか。
面倒だから『エレン』だっつってたな。
隣にいたそいつが、幾分か顔を曇らせる。
「馬鹿か。大体『相互干渉』が起きてんなら、聖にだって何らかの兆しがあるはずだ。ありえねえな」
そうだ。“双方”が成り立たなければ『相互干渉』は成立しない。
『カーク』が『相互干渉』を行うなら『ライズ』が。
『ライズ』が『相互干渉』を行うなら『カーク』が。鳴動して“目醒め始める”はずだ。
聖が去って行った方を向きながら俺は意外と冷静に答えた。
そんな俺の顔をじっとみて、エレンは再び口を開く。
「それでも長はそう言いました。一口に『相互干渉』とは言っても、必ず共鳴するわけではない。それは大使も十分承知でしょう」
「けどな」
「認めたくないんじゃないですか?」
突然の発言は、確実に鋭い矢となって突き刺さった。
むきになって反論する。
「俺だってな。ガキじゃあるまいし、その辺は割り切ってるさ」
「いいえ。割り切れていません。認めたくないからこそ、大使は否定するんです」
それでも、彼女の言葉は止まらない。
確かに奥底で───どこかで可能性を考えていたのかもしれない。
喉の奥が鳴り、締め付けられるような感覚が襲った。
まさか。そんな馬鹿な話。
「何故黙るんですか?」
「さあ。この隣にいる冷静な女に、どう返したらいいかと思ってね」
「そうやって話を反らす。大使が動揺しているということが十分、分かりますよ」
なんて奴だ。冷静に分析してくるこの女に、寒気すら感じた。
自分でも気付かない本心を見破られているようだった。
その眼は俺の眼を見ていた。
全て見透かされる気がした。溜め息とともに弱音を吐き出す。
隠していても、いずれ『言葉』と言う槍に突かれて出てくることは眼に見えていたからだ。
優しいと見せかけて鋭利な言葉で傷を抉る。
これだからじじいと、じじいの関係者は嫌なんだ。
「俺だって否定したいんだ。少しは理解しろよ」
「理解はしているつもりですよ。けれどそれだけでは、大使は現状から眼を背けるでしょう」
「ははっ。背けるか。そうかもな」
我ながら棒読みで演技がかった台詞だと思う。
そうとでも答えないと、今にも『俺』という人格が崩れ落ちそうだ。
「眼を背けたい、逃げたいと思うのは仕方ないと思います。けれどそれは一時の気休めにすぎません」
「これまた厳しいことを」
「すみません。これが性分なので」
「性分か。笑わせてくれるな」
一歩前に出て、上を見上げた。
見なれたこの景色は、一体いつまで見ることが出来るだろうか。
「大使、どうするんですか」
「ああ? これからのことか?」
「これからは『聖』君に神指導ばかりしているわけにもいかないでしょう」
「そうだな」
「『そうだな』って」
左腕を見る。
そこには着ている服の袖があったが、その下ではあれが脈打っているのがよく分かった。
『相互干渉』か。まんざらでもないわけだな。あの時、俺がなんとかしていれば。
右手で左腕を抑えると、心音と血流が耳に響く。
腕から這い上がってくる熱さは一体何か。
それが首のあたりまでくると目の前が赤く染まり始めた気がした。
ぼうっとする俺の眼に映るのは、腕から広がり、手の甲まで達するほどの黒いもの。駄目だ。出来ることならもう何も言わないでくれ。
その言葉が俺らしい口調に変換されて外に出る。
「頼むから、もう何も言うな」
本心を突かれると、記憶が掘り返される。
記憶が掘り返されると、今ここにいる自分を戒めたくなる。
やめろ。
「俺だって十分解ってるつもりだ」
解るどころか、この身体。もしかしたら心か。
俺のどこかにある。
立ち向かい、自分自身を呪って死んでいった俺自身の“枷”が。
力が欲しい。
あの時だけだ。
本当に力が必要だと痛感したのは。
あの時、だけだ。あの時だけのはずなのに。
なら、俺はどうして今、こんなにも焦ってる?
とっさに唇を噛み、霞がかる脳を覚醒させる。
歯噛みしていると黒いものはすっと引いていった。
これだけでよほど力が要ったのか。
身体が悲鳴を上げるように痛む。呼吸も止めていたらしく、息が荒くなる。やっと落ち着いてきたところで、エレンがボソリと言う。
「そうですね。貴方は奥底で理解しているからこそ、現状から眼を背けたいんです」
その通りかもしれない。
逃げられるものなら逃げたいくらいだ。
自分自身の“枷”と、この現状から。だけど、そういうわけにもいかない。
「あまり無理はしないでください。長が心配していますよ」
先ほどまでの冷静で恐ろしいまでの雰囲気をどこかに隠してエレンは言う。
全く。俺より厄介なんじゃねぇか? その性格。
それよりもじじいが心配とは。皮肉って俺が言う。
「じじいがねぇ。心配してるなら少しは仕事減らせってんだ」
「伝えておきましょうか?」
「いや、いい。いらねえ。逆に増やされる」
「長、そんなに容赦ないんですか?」
「まあな」
ふーっとため息をついていると、エレンが斜め上を見上げていた。
顎に人さし指を当てて、何かを考えているような仕草をする。
そして「あ」と声を上げて俺の方を見た。
「何だ?」
「そういえば聞きたかったんですが、大使は何故あんなスパルタのように神指導をするんですか?」
「ああ、それか」
昔のことを思い出して俺は苦笑した。
苦笑、というか苦痛で笑ったと言うか。
「師匠譲りってとこだな」
「大使の師匠となると、長ですよね」
「ああ。言っとくがな、俺の方がまだ優しいくらいだ」
「長、あんなことしてたんですか?」
「俺なんかふらふらするまで叩かれまくったぞ」
気のせいか、星も見えてたような記憶があるが。
最初はそりゃあ、あの笑顔だけで判断してたからな。
まさか「んなわけねえだろ」と思ったが、んなわけっつーのがあった。痛む頭を押さえて何度確認しても、その手にはハリセン。
ありゃ怖かった。「怖いわけないだろ」とか言う奴。
笑顔で暴言吐かれてみろ。ついでに叩かれ続けてみろ。絶対怖いから。
反論してみろ。絶対キツイ事言われるぞ。
いや、言動も確かに怖いが、それ以上に自然と発してる圧力と雰囲気が怖い。なんかもう、これは半分トラウマになってる気がする。
「人は見た目によらないってことですか」
「そういうこった。それと人じゃなくて、正確には神族だな」
呆れるエレンに俺が言うと「あまり面白くないですよ」と言われた。
まあ、これは俺じゃなくてあの『変わり者』の受け売りだからな。
俺だったらもう少し気の聞いたこと言うさ。
「とにかく、これからは少し厳しくなりますね」
エレンがボソリと呟いた。
「そうだな。だけど、出来るところまでやってみるしかねえな」
聖が歩いて行った方を見て、俺は密かに決意をし直した。
アトガキ。最初はギャグ調(てかギャグ)だったのに、途中は何故シリアス風味(風味?
あーあーあー。確信に近づいてきてるんだろうか。わからないよ(作者だろ
最初は聖視点。後半はケイル視点で進んでます。
ケイル視点って随分久しぶりな気がする。あれ、だけどそうでもないような(どっち
てか『教育係』の名前やっと出たな!?