詩らしきものを集めた第二弾。
相変わらずタイトル無しです。

 


 

進んできた道のりと 切り捨てた選択肢
再びやり直すことは できないけれど
記録となり残してきた軌跡をたどり
想いを巡らせ“過去”を見る

「感傷か 酔狂か?」

誰かがそう呟いたけれど 「それは違う」と首を振る
痛みも悲しみもある 決して“幸福”だとは言えない
でもそれは“不幸”でもない
これまで築いてきた“思い出”それだけだ

 

イラ編最後の3年オンリー用のものから。
テーマ:思い出


 

これからも終わらない
終われない
終わらせない
あの向こうに着くまでは

 


 

跳んで進んで そして見上げて。
目指すべきものを見失わないように。

 


 

何かを見上げはするが それは星なのか 夢なのか
どちらにも手が届くはずはないと 誰かが言う
けれど結局はどうだろう
そうした諦めことが 届かない理由だと思う

 


 

「嘘吐き お前はどこまで行く」と 投げかけられた
振り返れば 笑いを浮かべた黒い影

「お前は嘘吐きだ」と 影は言う
霞みがかる頭で考える 嘘吐き それすらも分からない
だから ただ笑うことにした
崩れる音がどこからか聞こえた

まどろんでいく思考の中で ただ一つ
笑うことだけは覚えているから

影は激昂した 「お前はどこまで嘘吐きなんだ」
分からないから ただ笑う

笑い続けて気が付けば 周りに見える 人の顔
合わせて笑うことにした

でもそれは凍り付いた

周りの動きが固まっていく 僕を残して
動かなくなっていく 何かが穢れていく
そして僕とは違うものになる

でもそれは違っていた

僕は蔑んでいた 周りを 人を
こいつらは何で動いているんだ 下らないことばかりしている
下らない 下らない 下らない  いっそのこと 消えてしまえ

そう念じても消えなかった

戯れてやるのも不快だ
耐えきれない こうして同じ時を生きていることすらも
このままだと僕は壊れていく 穢されていく

だから僕は覆い隠した
本当の自分を押し殺して 下らない奴に合わせて笑う
奥底ではせせら笑って 奴らを喜ばせる嘘を吐き続ける

酷く空虚だ

そうしていれば 黒い影は言う
「嘘吐きめ そうし続けることでお前は無くした」
無くしたのは何か
「大切なものを」とだけ影は答えた

どこかでまた 崩れる音がした
嘘を吐く度に聞こえる それに目を向ければ
僕の身体が 崩れていて
止められない 止まらない 嘘を吐く度に 崩れていく

自分が壊れかけている
その音を聞きながら 僕はまた嘘を吐いた

 


 

手真似た銃を掲げて 昨日までの自分を殺せ
先へ進む為に

 


 

「進みたい」と願う度
ボクはここに 繋ぎ止められたままで
動くことのできないままで

やがて力尽きるのだと 分かっていても
諦めろと告げられても
愚か者と罵られても

もがき続けるのだろう

 


 

届く言葉 響く唄 聞こえるものはいくらでも
相手に合わせて紡ぐだけ 本音を語れることなどない

「全てさらけ出せ」と言うなら その前に
あなたの耳を塞ぎましょうか

この呪いじみた言葉を聞いたなら
あなたは嫌悪し 私は自分を傷つけるだけ
誰にとっても不快でしょう

この悲劇を気取った唄を聞いたなら
あなたは嘆き 私は傷を増やすだけ
誰もが蔑むことでしょう

喉から溢れ出る言葉 嘘に混じった少しの本音
それを救い上げるのは いつでもあなたなのでしょう
それに気がつかない振りをして 私はまた嘘を紡ぐ

本音を紡ぐことなど出来なかった この呪われた唄声では
誰もが聞き取ることなどないと ずっと思い続けていたから

それでも聞いてほしいと思い 歌い続けるのは何故でしょう

ある日ある時 私の前で あなたは懸命に唄っていた
その時に急に気付かされた
本音を語っていないのは自分だけだと
私は全てを拒絶して 思い込んでいただけだ

唄うあなたの言葉を拾い上げ 笑ってみせれば
あなたは笑い返して言うのだ 「君はもう、全てが言えるはずだ」

笑顔でもらったほんの少しの勇気と安心感
それだけで私は 呪われた言葉を唄わなくなった

届く言葉 響く唄 聞こえるものはいくらでも
変えることが出来るのだと 涙を流して唄い続けた